シベリア鉄道でユーラシア大陸横断(Vladivostok, Russia / 2010)
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宮脇俊三さんの著書「シベリア鉄道9400キロ」を読んだ日からシベリア鉄道に憧れていた。いつかヨーロッパへ鉄道で行きたいと、そのタイミングを淡々と考える日々だった。実行したのは2010年8月、ユーラシア大陸を横断する世界最長鉄道シベリア鉄道に乗車するため、ウラジオストクに降り立った。ウラジオストクからモスクワまでは150時間、約7日間乗りっぱなしだ。シャワーもない、WIFIもない。ただひたすら西へ西へと走る旅だった。
私の人生に大きな影響を与えたこの本も一緒に旅をした。モスクワからローマに移動した際、同じB&Bに滞在していた学生さんがこの本に興味を持ってくれたので、置いて帰ってきた。

私が乗車するロシア号は深夜の出発だったので、1日ウラジオストクの町を歩いた。遠くて近いロシア、標識もメニューもキリル文字なのでまるで読めない。2010年当時はGoogleMapや翻訳アプリもなかったので、迷ったり、失敗したり、そんな不便な旅を楽しんでいた。
ふわふわの子ねこのぬいぐるみがあった。動いた!本物の猫だった。私が子ねこに夢中になっていると、お店の方がプラスチック容器から小さな猫を取り出して、リボンで遊んで見せてくれた。



旅先で猫探しのチラシを見つけては写真に撮っていた時期があった。


ウラジオストクは野良猫がとても多かった。





帰国後、またこの本が読みたくなったが既に絶版になっているので、中古の本を探した。2010年にこのシベリア鉄道で旅をしたことで、2018年のロシアワールドカップでは、ユーラシア大陸の長時間移動も苦にならなかった。150時間電車に揺られる経験をすると、モスクワからロストフまで24時間移動が物足りなく感じたりする。自分の中にある「ものさし」が大きく変わった旅だった。